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ひき逃げや無保険車の場合の自動車保険

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交通事故に遭ったら、その損害は加害者の自賠責や任意保険で賠償してもらうのが世の常識です。ところが最近は、ひき逃げで加害者がわからない、また、加害者が自賠責や任意保険をかけずに運転していたため、賠償能力がまったくない、といった最悪のケースが増えています。

いずれも被害者にとっては、「運が悪かった……」では済まされない重大な問題です。そこで政府は、このような被害者が泣き寝入りをせず、最低限の保障を受けられるよう、自賠責保険料の0.5%を別会計で管理し、ひき逃げや無保険車による交通事故の被害者からの請求に応じています。

支払い項目は自賠責と同じく、ケガ・死亡・後遺障害。支払限度額や請求から支払いまでの流れも基本的に同じですが、仮渡金や内払金の制度はありません。請求書を提出する窓口は、保険会社でも共済でもかまいません。時効が来る前に、早めに行なってください。

政府は被害者に保障金を支払った後、加害者が特定できる場合は加害者に請求をします。また、加害者と補償交渉ができる場合は、政府保障で支払われた部分を除き、加害者に請求することもできます。自賠責と政府の保障事業は、次の点が大きく異なります。

①自賠責では被害者に7割以上の過失がない限り100% 支払われますが、政府の保障事業では被害者の過失を5%単位でチェックし、過失相殺します。

②治療費は健保診療の単価しか認められません。自由診療で治療を行なっても、健保診療に換算して行なわれます。

③他法令調整が行なわれます。他法令調整とは、健保や労災保険など、自賠法以外の法律に基づき、被害者に他からの支払いがある場合、この支払いはすでに被害者に支払ったものとみなし、支払金から除外するということです。

重傷のときは治療費の支払いで120 万円をオーバーし、休業損害や慰謝料は、ほとんど支払われないことがあります。

④理由のいかんを問わす、時効は2年です。ケガは事故の翌日から、死亡は死亡の翌日から、後遺障害は症状固定日の翌日から起算します。時効中断の申請は認められません。

⑤政府の保障事業は、異議の申立てができません。

⑥自賠責の場合は請求から約1ヵ月で支払われますが、保障事業は支払いまで半年から1年かかります。また支払いの内訳については、被害者であっても教えてくれません。政府の保障事業は、被害者に対する最終的な最低限の救済措置なのです。